



これまで、鏡の歴史、素材、構造を手がかりに、自己像や他者との関係性にまつわる作品を展開してきた。本展では、その延長として、自意識や自己演出に深く関わるナルシシズムに焦点を当てる。とりわけ、SNSによって加速する「何者かになりたい」という承認欲求を中心に据え、現代における容姿だけでなく、知性や地位といった多様な次元でのナルシシズムの在り方を考察する。
展示は、観客の反応を取り込みながら、10日間にわたり段階的に変化していく。その変化は作品の物理的な更新にとどまらず、作家自身の身体、思考、感覚の変容をも含む。これは、神話的なナルキッソスの運命をずらしながら、「死なない」ための10の実践を探る行為である。
デザイン:ハヤシカイト
搬入:カワニシユウキ、遠藤純一郎
記録撮影:カワニシユウキ
展示協力:Studio Ghostの皆様、渡辺歯科医院、Apple GYM
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]